約 511,700 件
https://w.atwiki.jp/tunderekissa/pages/33.html
ツンデレBより派生 (黒川耕一 ◆N2uLREw9lk 草案) 気弱系ヒロイン 主人公の年下。高校生ぐらい。ロリ 多少対人恐怖症の気が有り、それを本人も気にしていて、克服のために喫茶店でバイトを始めた。 (対人恐怖症というよりどちらかというと男が苦手) 実は隠れvipperで意外なほどネットの知識に詳しい。暇なときはチャットで時間を潰している。 最初は長岡はもちろん主人公にも近づかれるのを恐れていたが、主人公の気さくさにだんだんと信用していく。 そして主人公に惚れ、二人きりのときは「対人恐怖症の訓練」と称して主人公にべたべたべたべたする。 そんな彼女を主人公は可愛がる。しかし他に人がいると恥ずかしがってつめたい態度をとり、会話もあまりしない。 後で二人っきりになってそのことを主人公に謝ったりする。 主人公とのふれあいを通じてヒロインもだんだん強くなっていく。 チャットでよく話していた相手が主人公だとふとしたことで気づき、恥ずかしがりながらもその場で全てを吐露し、 正式に主人公と付き合いだす。 最終的にセクハラしてくる長岡を殴り飛ばせるほどに成長する。 (猫の足 ◆6mkT1UGaDk 設定及びプロット) ヒロインC:気弱ツンデレ 多分高一か高二。舞台が冬なら高一か。 (基本設定) 小学校の頃はクラスで一番背が高く、空手を習っていたが高学年になって胸が大きくなり始め、コーチ や上級生の視線が恐ろしくなりやめてしまった。 元々人見知りの気があった上に中学に入ってからも同級生や教師からの嫌な視線(男女問わず)を 受けるようになり、それらに負けないよう自己鍛錬を重ねるも対人恐怖症気味となってしまう。 高校に入ってすぐに同じクラスで席が近くだった強気ツンデレと友達となり、少し明るくなる。 そしてこのままではいけないと一念発起し、喫茶店でバイトを始めた。 主人公についてはよくセクハラしてくる長岡ともども苦手というか顔を合わせられないのでよく分かっていない。 実は隠れマッチョで、力だけなら主人公や長岡とそう変わらない。 長岡曰く「店で一番の美乳」。 (プロットのようなもの) よくセクハラしてくる長岡の友人ということで主人公のことも警戒していたが他バイト(強気ツンデレ除く)及び てんちょによる話、また本人の人となりから徐々に警戒心を解いていく。 忙しかった時にミスしたところを主人公に助けられたことから意識するようになる。 その後強気ツンデレが引っ掻き回す形で結果的に主人公と話が出来るようになり、以後「対人恐怖症の訓練」と称して 握手を求めたりハグしてみたりするようになる。しかし他に人がいると恥ずかしがって冷たい態度をとり、会話もあまりしない。 後で二人っきりになってそのことを主人公に謝ったりする。 (毎度メールするシーンを挟む。隠れvipper設定の名残でメールでは色々言える?) 主人公とのふれあいを通じて徐々に強くなっていく気弱ツンデレ。 やがて主人公から異性として意識されていないことに気付き、しかしそれゆえに普通に接することができていたこと、 そして主人公のことを好きだということをはっきりと自覚し、再び顔を合わせられなくなる。 主人公視点では強気ツンデレとの話や本人の様子から男が苦手らしいことを把握しできる限り妹に接するような 感じでいようと心がけていた。 次第に元気の無くなる気弱ツンデレ、心配する強気ツンデレは主人公を呼び出し一方的に詰る。 そのことに気付いた気弱ツンデレと強気ツンデレの大喧嘩に発展する。修羅場萌え。 あとはまぁ仲直りと告白と主人公の思いとを整理して最後はセクハラしてくる長岡を殴り飛ばすシーンで糸冬。 (メモ:黒川氏草案から自分なりに整理してみたらこうなった。基本そんなに変わってないはず。)
https://w.atwiki.jp/mhstan/pages/19.html
ツンデレ 470 2008年04月11日 14 28 ソーヤ P2より出現条件が糞ヌルヌルになって非難うけるくらい簡単なのに… それくらい自分でやらないと、以後が辛いですよ? モンハンは自力でやるから楽しいんすよ。寄生や他人にやってもらうくらいならモンハンはやらない方がいいですよ。 478 2008年04月11日 16 30 ソーヤ あっそ…て お前みたいな他人の力ありき、寄生ありきのプレイヤーはGをプレイすれば根をあげる。見え見え そうならないために俺は親切心で言ってんのに「あっそ」 じゃねぇだろ… 辞めろ辞めろ、お前には無理無理。今なら高価買取中だから売っちゃえ 481 2008年04月11日 16 38 ソーヤ あ… ゴメン ちょっと言いすぎた。よく考えたら慣れるまでは俺も大変だたわ 上のは気にしないでな、まぁ言われてみれば人それぞれだな。 でも他人の力ありきじゃなく、一人で全部クリアしたらそれはそれでやっぱ楽しいとゆうか確実に自信にも繋がるのでいつかは試してくださいね。
https://w.atwiki.jp/akagiwiki/pages/14.html
ツンデレ機銃(つんでれきじゅう) ツンデレ機銃とは、FPSゲームPortalに登場する白い設置型タレットのこと。 特に害は無いのだが、前に出ている赤外線に触れると攻撃してくる。 倒されると乱射する。 ツンデレ機銃を掴んで持ち上げると、まず「おろして!」といってくる。 そのまま投げ捨てると「おろして!いたい!」と喚き、その後「ふあああああああああ」と叫びながら機銃を乱射して昇天する。 また、声もなかなかかわいい声をしているので、「ふああああああああああ」を聞くためだけにツンデレ機銃をいじめるプレイヤーが後を絶たない。
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/977.html
418 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/08/02(火) 01 03 04.64 ID v3foB2SBO [1/2] 大分話に乗り遅れた感はありますが、 199を参考にしてみました。 てゆーかスレ進むの早いw コンコン 京介「桐乃~。いるか~?」ガチャ 桐乃「……なんか用?」 京介「おまえが『あたしが兄貴の一番じゃなきゃイヤ』って言うから、 とりあえず携帯の電話帳、一番にくるようにしてみたぞ。」 桐乃「は!?な、な、なに言っちゃってるワケ?い、意味わかんないんですケド!」 京介「まぁとにかく見てみろって。ほらっ。」 “I Love 桐乃” 桐乃「!!!!」 京介「なっ。一番上にきてるだろ?」 桐乃「バカっ!シスコン!変態!英語使ってるとか超キモい!! (……それに……そういう意味じゃないっつーの……ボソボソ)」 京介「俺さ……おまえにあんなこと言われてさ、どうしたらいいかわかんなくてよ……。 気を悪くさせたならすまなかった……。」 桐乃「べ…別に…イヤとは言ってないじゃん……。 あたしも勘違いさせるようなこと言っちゃって後悔……してるし……。 でも、自分の言ったことには責任持たなきゃって、 あたしもあんたの携帯のアドレス一番上にくるようにしてあるから。 ……………………見る?」 京介「……お、おう……。」 “京介” 京介「ん?普通に“京介”?なんで一番上になるんだ?」 桐乃「あんたそんなこともわかんないわけ?ホント頭弱いよね。フリガナを変えれば最初にくるようにできんの。」 京介「……なるほど。じゃあ俺の名前、なんてフリガナなんだ?」 桐乃「あっ……。べ、別になんだっていいでしょ!ほらっ!用事ってそれだけ? 他に用がないならさっさと部屋出てってくんない?あたし今忙しいんだから!」 グイグイ 京介「ちょ…、まて、桐乃…」 バタン 桐乃「……ふぅ。……危ない危ない。まさかあいつのフリガナ“アイスルキョウスケ”にしてるなんて言えるわけないよね……。」 ボフッ 桐乃「……………………。 “I LOVE 桐乃”……だって。」 ゴロゴロゴロゴロ 桐乃「……ホントキモい。」 ゴロゴロゴロゴロ 桐乃「……超シスコン。」 ゴロゴロゴロゴロ 桐乃「……エヘヘ。」 ゴロゴロゴロゴロ ~終~ -------------
https://w.atwiki.jp/tunderex/pages/32.html
ツンデレBより派生 (黒川耕一 ◆N2uLREw9lk 草案) 気弱系ヒロイン 主人公の年下。高校生ぐらい。ロリ 多少対人恐怖症の気が有り、それを本人も気にしていて、克服のために喫茶店でバイトを始めた。 (対人恐怖症というよりどちらかというと男が苦手) 実は隠れvipperで意外なほどネットの知識に詳しい。暇なときはチャットで時間を潰している。 最初は長岡はもちろん主人公にも近づかれるのを恐れていたが、主人公の気さくさにだんだんと信用していく。 そして主人公に惚れ、二人きりのときは「対人恐怖症の訓練」と称して主人公にべたべたべたべたする。 そんな彼女を主人公は可愛がる。しかし他に人がいると恥ずかしがってつめたい態度をとり、会話もあまりしない。 後で二人っきりになってそのことを主人公に謝ったりする。 主人公とのふれあいを通じてヒロインもだんだん強くなっていく。 チャットでよく話していた相手が主人公だとふとしたことで気づき、恥ずかしがりながらもその場で全てを吐露し、 正式に主人公と付き合いだす。 最終的にセクハラしてくる長岡を殴り飛ばせるほどに成長する。 (猫の足 ◆6mkT1UGaDk 設定及びプロット) ヒロインC:気弱ツンデレ 多分高一か高二。舞台が冬なら高一か。 (基本設定) 小学校の頃はクラスで一番背が高く、空手を習っていたが高学年になって胸が大きくなり始め、コーチ や上級生の視線が恐ろしくなりやめてしまった。 元々人見知りの気があった上に中学に入ってからも同級生や教師からの嫌な視線(男女問わず)を 受けるようになり、それらに負けないよう自己鍛錬を重ねるも対人恐怖症気味となってしまう。 高校に入ってすぐに同じクラスで席が近くだった強気ツンデレと友達となり、少し明るくなる。 そしてこのままではいけないと一念発起し、喫茶店でバイトを始めた。 主人公についてはよくセクハラしてくる長岡ともども苦手というか顔を合わせられないのでよく分かっていない。 実は隠れマッチョで、力だけなら主人公や長岡とそう変わらない。 長岡曰く「店で一番の美乳」。 (プロットのようなもの) よくセクハラしてくる長岡の友人ということで主人公のことも警戒していたが他バイト(強気ツンデレ除く)及び てんちょによる話、また本人の人となりから徐々に警戒心を解いていく。 忙しかった時にミスしたところを主人公に助けられたことから意識するようになる。 その後強気ツンデレが引っ掻き回す形で結果的に主人公と話が出来るようになり、以後「対人恐怖症の訓練」と称して 握手を求めたりハグしてみたりするようになる。しかし他に人がいると恥ずかしがって冷たい態度をとり、会話もあまりしない。 後で二人っきりになってそのことを主人公に謝ったりする。 (毎度メールするシーンを挟む。隠れvipper設定の名残でメールでは色々言える?) 主人公とのふれあいを通じて徐々に強くなっていく気弱ツンデレ。 やがて主人公から異性として意識されていないことに気付き、しかしそれゆえに普通に接することができていたこと、 そして主人公のことを好きだということをはっきりと自覚し、再び顔を合わせられなくなる。 主人公視点では強気ツンデレとの話や本人の様子から男が苦手らしいことを把握しできる限り妹に接するような 感じでいようと心がけていた。 次第に元気の無くなる気弱ツンデレ、心配する強気ツンデレは主人公を呼び出し一方的に詰る。 そのことに気付いた気弱ツンデレと強気ツンデレの大喧嘩に発展する。修羅場萌え。 あとはまぁ仲直りと告白と主人公の思いとを整理して最後はセクハラしてくる長岡を殴り飛ばすシーンで糸冬。 (メモ:黒川氏草案から自分なりに整理してみたらこうなった。基本そんなに変わってないはず。)
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1195.html
212 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/10/09(日) 12 46 43.88 ID EbB4DNIu0 SS桐乃に彼氏が出来た日 「最近の桐乃、楽しそうなのよねえ。なんだか彼氏が出来たみたい」 お袋の言葉を聞いた俺は、氷点下の屋外に放り出されたような感覚がした。 桐乃に彼氏だって。ある訳ねえだろうが! だってさ──あいつは俺の前で彼氏なんて 作らないってこの前言ってたんだぞ。俺だって桐乃の言いつけ通り彼女を作って無いしな。 まあ、俺が彼女を作らないのはもっと深い訳と迷いがあるんだが……。 俺はお袋の言葉を頭の中で咀嚼し、最近の桐乃について思い返してみる。そういや桐乃 の奴、最近俺に何も言ってこないんだよなあ。エロゲーやろうともアキバに出かけようとも 言ってこない。それが今どきの女子中学生で言えば普通なんだろうけど、あいつに置き換えると 異常だとしか思えない行動になるんだよな。 ──だがそうなると、俺より先に動く奴がいるはずなんだ。そいつに当たってみるか。 俺は部屋に戻ると携帯を取り出し、電話をかける。相手は2コール程で電話に出てくれた。 『お、お兄さんどうしたんですか?』 「おう、あやせ。久しぶりだな」 『全く……特別に用事なんで無いはずですけど、い、一体なんのつもりです?』 電話の相手──あやせは、なんだかそわそわしたような口調で話してくる。 「具合でも悪いのか? なんか話し方が変な感じだぞ」 『違います! お、お兄さんが急にかけてくるからじゃないですか! 大体わたしの事は どうでもいい癖になんでこう言う時にかけてくるんだか……。何も無いならいきなりかけて こないでくださいこのバカァッ!』 いきなり声を荒げてくるあやせに罵倒される俺。さすがに心当たりなんてない……な。 「ちょっと待て!? なんでいきなり俺が怒られるんだ。意味が分からんぞ」 『……なんでもないです。で、一体何の用事ですか?』 俺はそれを言おうとしてただけなんですけどね……。思わずため息をつく。 あやせが落ち着いたようなので、俺は本題を切りだした。 「お前、桐乃に彼氏が出来たとか……そう言うの聞いてないか?」 『はあ!? 桐乃に彼氏ですって? そんなのいたらブチ殺します!』 いや待てブチ殺したいのは俺の方だ。……って事はあやせは知らないって事か。 「じゃ、お前は桐乃から何も聞いてないんだな?」 『……わたしの知っている限りでは、学校でもモデルの仕事でもその様な相手はいません。 この前にも言ったでしょう? 桐乃に近づくような輩がいれば……』 「ちょ、タンマ! 分かった分かった。つまりお前は聞いてないんだな」 あやせの返答にほっとする。親友が知らないってんなら、一体……。 「俺が聞きたかったのはそれだけだ、急に済まなかったな」 『お兄さん、相変わらずなんですね……少し寂しいけど、安心しました』 あやせの声が途中から、とても優しい感じに変わったのを感じる。 「まあ、俺はバカ兄貴だからな。んじゃ切るわ。急にかけて悪かった」 電話を切った俺は再び違う相手に電話をかける。今度の相手は──4コール目で ようやく出てくれた。 『私は忙しいのよ、用事が無いならかけてこないで頂戴』──ブチ。って切りやがった! 俺は再び同じ電話番号にかける。今度は1コール目で相手が電話に出て来る。 「いきなり切る奴がいるか! つか用事があるから電話してるんじゃねえか」 電話の向こうからは深いため息が聞こえて来る。ため息付きたいのは俺の方なんですけどね! ……最近の俺って知らない所で悪い噂でも立ってんのか? 『……いま忙しい所なのよ、つまらない用件でかけてこられると非常に迷惑だわ』 電話の相手──黒猫は本当に鬱陶しそうにしている。どうも間が悪かったらしい。 「いや……何も言ってねえのにそこまで言われる俺って何なんだ?」 『で、何の用かしら? 私の儀式を邪魔してまでかけてくるとなると──どうせあの女の 絡みなんでしょうけどね』 何の儀式だおい! またムンクの叫びみてーな絵を見せて俺をどん底に突き落とそうとか、 人面猫ならぬ人面テーブル並べてる絵とか見せられるとさすがに怖いぞ。──だけど相変わらず こいつの読みは鋭いんだな。俺は電話の向こうにいる黒猫の──相変わらずしょうがないわね、 と言う表情で話している姿を思い浮かべてしまう。 「まあそんな所だ。──で、聞きたいんだが、桐乃にその……か、彼氏っていうか男がいるとか 聞いてないよな?」 即答してくるかと思いきや、黒猫は暫く黙ったままだった。予想外の反応に沈黙する俺。 『……彼、と呼べる存在があの女にいるかどうかなんて、あなたの方が詳しい筈じゃないかしら』 「まあ、そう思っているんだけどな」 一応の想定内の答えに満足する。だがさっきの沈黙は何なんだよ。 『ただ……そうね。本当の事が知りたいなら直接聞けば早いのではなくて? なぜあなたはそうしないの?』 「……それは」 分かっている問いかけに上手く返す言葉が浮かばない。……いや、分かってはいるんだ。 ただ、その答えを聞いた俺が正気でいられるか── 答えに詰まっていると、電話の向こうから深いため息が聞こえた。 『いい事を教えてあげるわ。夜の帳が下りて獣たちが寝静まったら、あの女を訪ねてみなさい。 そうすれば、あなたが望む答えが見つかるかもしれないわ』 「言い回しが良く分からんのだが……深夜に桐乃の所へ行けって事か?」 『それ以上は私から言うべきではないの……あのような恐ろしい存在など、 口に出すのもはばかられるわ!』 いきなり口調を荒げて来る黒猫にぎょっとする。だが、手がかりらしい物は見つかったか。 「儀式の邪魔して悪かったよ。それじゃ切るわ」 『ふふふふ……。この儀式が完成すれば新しい呪いが……』 「それはいらねえから!」 俺は黒猫の言葉をさえぎり電話を切る。……夜か。可能性としては、チャットで 話してるとかその辺だろうな。電話だとあいつの声って壁越しに聞こえるからなあ。 その時、階下から誰かが階段を上がって来る音が聞こえた。桐乃、帰って来たのかな。 今日は用事があるとかで朝からいなかったんだよな……。 部屋のドアを開けると、桐乃が自分の部屋に向かう途中だった。 「桐乃。その……お帰り」 「……ただいま」 ぶっきらぼうではあるが返事を返してくる。最近は必ず返事を返してくれるようにはなったんだよな。 それに関しては素直に嬉しいと思っている。 こちらに振り返った桐乃は、じっと俺を見つめている。──さて、どう切りだすべきか。 「桐乃?」 「……何?」 「んー、いや、特別何って訳じゃないんだけどな。その……お前って、最近エロゲーとかやってんの?」 直球だと怪しまれるだろうと考え、当たり障りの無い質問をかけてみる。すると桐乃は少し 慌てたような表情になる。 「ま、まあ、たまにやってるよ。新作とか出てるしやんないと。最近、積みゲー多いしさ」 「お前が積みゲーって珍しいな。数日もありゃコンプしてたってのによ」 桐乃の答えに少し戸惑う。今までの桐乃なら、発売直後に必ず即コンプしてたからな。 「あたしだって別にエロゲーばっかやってるワケじゃないっての。勉強とか、仕事の事とか 色々あるじゃん。だ、だからたまたまなだけ!」 「……そっか。まあそういう事もあるよな」 ……やっぱり何か隠してやがる。俺は桐乃の態度と答えからそう推察する。 ──何て言っても特別じゃないけどな。桐乃は隠し事を隠せないタイプなんだよ。 「用事はそれだけ?」 「ああ。急に呼び止めて悪かったな」 桐乃は何かほっとした様な顔になる。──分かりやすい奴だよなあ。だけど俺の心配が 余計大きくなっちまったのは確実だがな。 部屋に戻りドアを閉めるまで、桐乃はずっと俺を見ていた様だった。ドアを占める間際に ちらりと横目でみると、桐乃がその場に立っているのが見えたからだ。 俺にそこまでして隠さなきゃいけない事なんて……やっぱりいるって事……なのか。 ──それも今晩分かるだろうけど、な □ 携帯が震える音で俺は目を覚ました。アラームだと桐乃に気付かれるので、わざと音は消してある。 俺はゆっくりドアを開けると、足音をたてないように廊下を歩く。 ──本当の事は知りたい。だが、もし桐乃が本気で好きな相手だと言い張ったなら、 俺はどうすればいいんだ……。 桐乃の部屋の前に来た俺は、ドアノブを掴む。が、それを回す勇気が出ない。 本当の事を知ってしまったら、きっと俺は相手の男を全力で否定するだろう。 そして桐乃が何と言っても絶対に別れさせようとするだろう。俺はどうやら妹を──桐乃を 本気で好きになっちまっていたらしい。そんな事はダメだと自分に何度言い聞かせても、 全く効果が無いんだからな。なら、俺のすべきことはただ1つ──いつも通り全力でぶつかるしかねえ。 覚悟を決めた俺は、ゆっくりとドアノブを回し、なるべく音を立てないようにドアを開けた。 桐乃は、と言うとドアが開いた事に気づいていないようだ。ヘッドフォンを付けながらパソコンの 画面を眺めているのが見える。画面はこちらからは見えないが、その表情は──俺が見たことが 無いくらい幸せそうに見える。 ──畜生! 当たってほしくねえけど……あの画面の向こうにいるのがそう、なのか。 俺は桐乃に気付かれないように、桐乃の背後に回る形でゆっくりと近づいていく。 桐乃はまだ気づいていない。俺はそっと画面を覗き込み──言葉を失った。 画面に映っていたのはチャット画面でも彼氏でも無く──俺の写真だった。 ちょっと待てちょっと待てちょっと待て考えろ考えるんだ高坂京介……! 画面に映っているのは紛れもなく俺だ。このヘタレ具合と言い死んだような目といい ──自分で言ってて悲しくなってくるな……。軽く凹む俺。 その時、背後の気配に気づいた桐乃が振り向く。その顔は今までの幸せそうな表情から一転し、 驚愕を貼りつけていた。 「な、な……な、なん……で、あんたがいる、の」 驚きのあまり桐乃は上手く言葉が出ない様だ。 「なんでって言うか……」 俺も上手く言葉が返せない。しかし、俺の写真で何やってたんだ……? 「これはその! ち、違うから! あたしは何もやって無いってば!?」 桐乃はあたふたと手足をバタつかせる。勢いでパソコンに繋がれていたヘッドフォンのケーブルが 外れてしまった。 『桐乃、お前がいないと死んでしまうかもしれない……』 ちょ……おま、これは……。 『俺は桐乃を……妹を愛してるんだ!』 やめてえ!? 俺のライフはもうマイナスよ! 「つか桐乃! お前何やってたんだ! これってずっと前のアレ……だよな。しかも写真も俺だし、 一体何が何だか分からんぞ──いや、じゃなくて、その」 上手い言葉が頭に浮かんでこない。現状が余りにも予想外過ぎてなんだよ……。 「……ま、まさかあんたに見られるなんて思わなかった……」 桐乃は顔をうつむかせてモジモジしている。 ……ま、まさか。その彼氏ってのは……。 「お前……夜にその、何やってたんだ?」 桐乃は深呼吸すると、俺の目をじっと見つめてきた。 「その……最近、モデルの仕事とか忙しいし、あんたも勉強とかあるじゃん。お互い忙しくて一緒に なんかする事も無いから……えっと、その……前に取ってた写真とかであんたの事思い出してたんだ」 「俺の……事?」 少し恥ずかしそうにうなずく桐乃。 「この言葉言ってくれた頃って、お互いあんまり良い感情無かったじゃん? それでも、 あんたはあたしを助けてくれて、それがあたしには凄くうれしくって……だから、その言葉を聞くと 元気になれんだよね」 「……うん」 「でも、言葉だけじゃなんか雰囲気ないから──あんたの写真取り込んで、その……言葉と一緒に 聞いてたんだ。そうすると……えっと……もっと元気がでるから!」 一気にまくし立てていく桐乃の顔は、さらに真っ赤になっていく。 「そっか……じゃ、俺の勘違いだったんだ、な」 桐乃から答えを聞いた俺は、急に腰が抜けて座りこんでしまう。 ──へっ、やっぱり彼氏なんていなかったんじゃねえか。 「あ、あんた! 大丈夫?」 「ああ……すまねえ、ちょっと腰が抜けて動けねえ」 実際の展開は別として、一番危惧していた事が杞憂で終わった事に心から安堵する。 「というかさ、なんでいきなりあたしの部屋に忍び込んできたワケ? その……変なことするつもりだったんじゃないでしょうね?」 「ちげーよ! 夕方にお袋が『桐乃に彼氏ができたみたい』なんて言いだしやがるから、 俺は心配してだな。誰に聞いてもそれらしい相手を知らないって言うから……直接聞きに来たんだよ」 俺の答えに桐乃は、少し考えるしぐさを見せ──目を大きく見開く。 「あたしが彼氏作るワケ無いって何回も言ってんじゃん! 大体あたしにとって彼氏に成りえる相手なんて……」 だよな。それは俺がバカだったとしか言えない。勘違いだけで慌てふためいてあちこちに 電話するわ、揚句に妹の部屋に忍び込むなんて、兄貴のする事じゃねえ。 ……つか、マジで穴があったらはいりてえ……。 「あ……あんたしかいないって……の」 「……へ?」 ふと耳に届いた言葉で桐乃に向き直る。桐乃は俺をさっきからずっと見つめたままだった。 「あたしの彼氏になっていい相手は、あんただけだつってんの!」 「……おう」 思いがけず間抜けな答えを返してしまう。な……ちょっと待て。それって──。 「……俺だったら彼氏にしてくれんのか?」 「へ……? ん、まあ……そう」 今度は桐乃が間抜けな返事を返してくる。そっか……そう言う事かよ。 「じゃ、付き合うか」 「へ……っ!? あ、あんたマジで言ってんの? ……冗談じゃ、無いよ……ね?」 事も無げに言う俺。答えに焦っていた桐乃だが、その表情は徐々に真剣なものになっていく。 「俺が彼氏になれば、その……エロゲー心おきなくやれるじゃねえか。夜中に隠れてまで そんな事しなくても、俺がいてやれば問題ねえだろ?」 「……ま、まあそうなるかもね! あんたがあたしをずっと見てれば問題ないんだし」 急に普段の調子を取り戻し、減らず口を叩きだす。それでこそ普段の桐乃なんだよな。 昔は聞いただけでイラついてたってのによ──最近じゃこれを聞かないと不安になっちまう。 「じゃ、じゃあさ。ちょっとだけ……横向いてくんない?」 そう言われて俺は顔を横に向ける。なんだよ……まさか、頬にあれしてくれるってのか? その態勢のまま暫く待つ──が、何の変化もない。特に服を着替えてる訳でもない。 ──もちろん脱いでる気配もないけどな! 「……いいよ、こっち向いて」 一体何だったんだ……などと考えつつ桐乃の方に顔を戻す── 「──っんな!?」 桐乃へ向き直った瞬間──俺の唇に何かが触れ──桐乃の顔が離れていく。 「……特別な記念日だから。京介があたしの彼氏になってくれた──その記念。 絶対忘れたらイヤだかんね」 ──そんな笑顔されたら忘れようにも忘れられねえよ。 とびっきりの笑顔でほほ笑む桐乃を見ながら──俺は心からうなずいた。 -------------
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/48.html
高3の新学期が始まってすぐの春先の事だったか、桐乃が突然留学先のアメリカから帰国した。 帰って来た桐乃は帰って早々部屋に引き篭もってしまったらしく、同じ屋根の下に居るっていうのにまだ一度も顔を合わせていない。 ある日、親父がリビングで酒を飲みながらテーブルを壊す勢いで拳を叩きつけて居たので止めに入った。 なかなか事情を話してはくれなかったが、この時は桐乃に関わる事なのだと直感が働いたので問いただすと・・・・・・。 留学先で海外のコーチとやらにレイプされたらしい・・・・・・。 日本から留学までさせておいて女子中学生の体が目当てだったなんてとんだロリコン野郎じゃねーか! すぐにでもアメリカに飛んでって上条当麻ばりに殴って説教してやろうと思ったね。 いや、説教どころか今の殺意の波動なら確実に殺してしまいそうだったが。 もちろん親父に一喝されて殺人犯にならずに思い留まれたわけだが。 どうも桐乃はそのロリコンコーチを訴える事を拒否したらしい。 アメリカで裁判する費用や時間だとか、セカンドレイプがどうだのだか説明されたってわかんねーよ。 何もせずに納得出来るわけがないじゃないか! だってそうだろ、あいつの多分・・・初めてがそんな鬼畜野郎に奪われちまったんだぜ!? 聞いた話によるとその変態ロリコンは示談金を払ってちゃらにしたいと言ってきたらしい。 けれど、桐乃はそれを突っぱねたらしい。援交するほど落ちぶれちゃいないとかなんとか。 理乃先生のスイーツ小説だと主人公は自発的に援交してましたよねなんて突っ込みは不謹慎か。 どうやらその件で親父はテーブルに八つ当たりなんてまったくらしくない事をしていたみたいだ。 様子を見た時は親父がおかしくなったのかと思ったが、親父は全然おかしくなんて無かった。 むしろ俺はアメリカまで殴り込みかけたくてたまらねーよ!早くあのジェット機のAAよこせよ! 俺の動転振りに気付いた親父に説得されて思い留まったけどな! なんでも、一番辛いのは桐乃だから今出来るのは桐乃を見守る事だけだの。 桐乃は誰よりも出来た娘だがその分プライドが高すぎるから桐乃の精神が心配だとさ。 確かに桐乃が修羅場ってた時の動転っぷりは異様だった、あいつの頭ならもっと上手い立ち振る舞いが出来ただろうに。 それなのに今回の事件の様な事があったら桐乃はどうなっちまうんだ? 一瞬、桐乃に無理やりやらされた鬱ゲーや泣きゲーと呼ばれるエロゲーのBADENDを思い出してしまった。 俺の馬鹿野郎!そんな事が現実にあってたまるか! 俺は居ても立ってもいられずに気付いたら妹の部屋の前に居た。 けど、何て話しかけたら良いんだ。 俺は、あいつが親友と大喧嘩した後だって声をかけてあげられなかったヘタレだって言うのに。 暫く廊下を行ったり来たりして悩んでいたら、桐乃の部屋からゴソゴソと物音が聞こえ始めた。 ま、まさかあいつ自殺なんかしねーだろうな? 最悪の心配が脳裏を過ぎった瞬間にさっきよりも大きな音が聞こえた、何かが落ちて潰れる様な。 俺は無我夢中であいつの部屋に飛び込んでいた。引き篭もってたはずなのに不思議と鍵はかかってなかった。 「き、桐乃!」 そう叫んだ俺が見たのは妹の変わり果てた姿だった。 そこにはレイプ目って言うのか?光彩を欠いた瞳で床に落ちているそれと対峙してる妹が居た。 「お、おいおい・・・お前何してんだよ・・・・・・」 桐乃は自殺なんてしてなかった。桐乃の周りにはあいつが集めた大切な宝物達が散乱していた。 いくつか床に叩きつけられて箱が凹んでいた。 「わ・・・わかんない・・・もう何もわかんない・・・」 「おい・・・何してんだって聞いてるんじゃないか」 「分かんないの!なんでこんなゲスなゲームを後生大事に守ってたのか!」 え・・・それってまさか・・・。 よく見ると潰れている箱は件の鬱ゲーって呼ばれてる中でもとくにキツイ奴だった。 NTRだとか何とか言うジャンルらしいが、正直俺にはそんな性癖は無いのでまったく理解できなかったが。 そう言ってる間にも桐乃はそのゲームの箱を思いっきり踏み潰していた。 「どうしたってんだよ!エロゲはお前の魂じゃなかったのかよ!」 余りにも見ているのが辛かったので止めに入ったのだが。 痛え、あいつエロゲの代わりに俺の足を踏みつけやがった。 今の俺っていつもながら滅茶苦茶格好悪いな。 あまりの痛さについ言葉を荒げてしまった。 「エロゲが好きな事も含めたのが本当の自分じゃなかったのかよ!」 「そんなの言われなくたって自分が一番分かってる!でももう今のあたしは以前のあたしじゃないの!」 レイプ被害者は心に大きな傷を抱えて殺されたのと同じくらいの痛みを受けるって言うけど、あの楽しそうにエロゲをやったり俺に無理やりやらせてた桐乃は死んじまったって言うのかよ。 「み、認めねぇ・・・」 「・・・・・・・・・・・・あんた何言ってんの・・・」 「だから認めねえんってんだよ!俺はお前から人生相談を受けた。最初は驚いて言葉も出なかったがお前が好きだって言うなら馬鹿にしたりしねーと思ったし。それがお前がお前らしくある為の自身の一部だって言うから全力でそれを守った!だから今回も絶対に守る」 「あたしが捨てるって言ってんのよ!こんなもん! と言って桐乃はまた俺を足蹴りにした。捨てるってひょっとして俺の事なんですか?妹様。 このままじゃ埒が明かないので気付いたら桐乃を力いっぱい抱きしめていた。 後から思うとこれはやりすぎだったな、いくらの兄弟だからってここまで密着した事なかったし。 不思議な事に桐乃は一切抵抗しなかった。むしろ緊張していた体から力が抜けていくようだった。 こうして触れ合うと桐乃の体ってこんなに細かったんだな。モデルなんだから当たり前なのかも知れないが、陸上をやっていたからか骨だけとは違うが引き締まった無駄の無い肢体の所為か所々ゴツゴツしている。 もちろん胸はすっげー柔らかかったけどな! あんまり桐乃が力なく体を傾けて来たのでまさか締め付け過ぎたのかと思って慌てて解放してやる。 「ごめん、いきなり抱きしめたりして。苦しかったか」 「・・・う、うーうん。むしろずっと抱きしめて欲しかった・・・」 え・・・今何て言った?留学直前のあのしおらしくなった桐乃が一瞬戻ってきた様な気がした。 「ああ、それでお前の気持ちが少しでも晴れるなら・・・」 再びあいつの体を抱いてやる、今度優しく包み込むように。 暫くそうしていると桐乃が呟いた。 「・・・忘れさせてよ・・・」 それってひょっとしてエロゲーの事か?一瞬元に戻った様な気がしたのは俺の勘違いだったのか? 「嫌だ!絶対捨てさせない!あれは俺たちの絆でもあるからな!」 「そ、そうじゃない・・・そっちじゃなくて・・・」 え、違うんですか?俺はてっきりこの無残になった残骸達の事かと。きっと作者が見たら相当落ち込むぞこの有様は。 「だから・・・あの事・・・」 「いや、言わなくていい。分かったからその先は言うな!」 これ以上あいつにあの事件を思い出させたくない。もし、忘れさせてやれるもんなら天使の力だって借りたいね。 「だったら抱いてよ・・・」 「いや、今抱いてますけど・・・、いくら兄弟でもこんなに引っ付いたらキモイって程に」 「いいよ、今回だけは許してあげる。だけど抱くってそっちの意味じゃない」 そっちの意味じゃないってどういう事ですかね・・・。他に抱くという言葉の意味あったっけ? 「まさかとは思うけど、その・・・エロゲみたいな事しろって事?」 「あたしに言わせないでよ。あたしの愛してたそのエロゲをもう一度愛すには、最悪だった記憶を幸せな記憶で書き換えないといけない」 いやいやいや、理屈は分かるよ?でも幸せな記憶ってそれが俺でいいのかよ!? もっと他に優しくてイイ男とか居ないのかよ・・・って居ないんだったか。 「いや、でも兄弟でそういう事はその・・・流石にダメだろ・・・」 「あたしが気まぐれであんたにエロゲを無理やりやらせたと思ってるの?いい加減気付いてよ、この馬鹿兄貴」 馬鹿って、いやいや。普通に考えてありえねーよ!え?まさか、妹様は兄貴が好きなブラコンの近親相姦願望をお持ちだったって事ですか? 確かに俺の妹は容姿は素晴らしく可愛いよ客観的に見たら日本一可愛い妹だって言っても過言じゃないね。そんな事絶対に言わないけど。 それに最近の桐乃には俺の妹がこんなに可愛いわけがないってほど、正直胸に込み上げてくる物があったのも事実だけども。だからって・・・ 「そんなの無理に決まってるだろ俺たち兄弟なんだぞ!妄想はエロゲの中だけにしとけよ!」 そう言った瞬間急に突き飛ばされた。いて、足元が散らかってるからコケて後ろ向きに倒れちまったよ。 桐乃のお宝も何個か押しつぶしちまったし、ていうか頭はぶつけなかったが背中がいてー。 なんだってエロゲの箱ってここまで頑丈に作ってあるんだよ。 桐乃を見るとようやく氷解しかかった心が再び凍りに閉ざされた様にまたあのレイプ目に戻っていた。 「もういい・・・、出てってよ!それであたしの事なんか放っといてよ!あたしが自暴自棄になっても知らないって言うんでしょ!」 お願いだからそんな悲しい事言わないでくれよ。もしお前が自殺でもしたらと思うと俺まで正気じゃいられなくなるよ。 「出て行かない・・・」 「はっ、今なんつった?」 あれ一瞬1年前くらいの桐乃に戻ったか? 「駄目なんだ、お前がそんな悲しい事してるのを見て見ぬ振りなんて出来ない」 「そうだったらあたしに優しくしてよ・・・、今までの事が全部夢だったって思えるように激しく抱いてよ!」 優しくか激しくかどっちなんですか。いや、どっちにしても不味い事に変わりないが。 「今まで、お前の人生相談という名の無理難題に付き合ってきた。それをやり遂げる事で少しは兄弟の仲が昔みたいに良くなるんじゃないかと思ったからだ。だけど今回のは違うだろ、それが本当にお前の望むことなのか?」 「兄だとか妹だとか関係ない。私がそう望んでるから言ってるの。前に最後の人生相談だって言ったけどあれ撤回する今度こそこれが最後の人生相談、拒否は認めない」 どうやら本気で言ってるみたいだな。これは覚悟を決めなきゃいけない瞬間が来たのか。 「お前が拒否を認めないというなら仕方ないな・・・、俺も覚悟を決めるよ」 「それじゃ答えになってない。もっとちゃんと言葉で言って」 え、これ以上の言葉って言われても。何だこれ以上どうしろって言うんだよ。 「お、俺は桐乃が好きだ・・・、だから抱いてくれって言うならその・・・エロゲみたいな事してやってもいい。近親相姦なんて問題じゃない。 だからお願いだから元の桐乃に戻ってくれ!同級生と楽しそうに喋るお前もエロゲを無理やり俺にやらせてくるお前もどっちも合わせて高坂桐乃なんだろ!」 そう俺が最高に格好悪い決め台詞を吐いた瞬間、桐乃は驚きと嬉しさが入り混じったような殊勝な顔つきをしていた。 はっきり言って見物だったね、まだこんなに可愛い顔も出来るんじゃないか。 この可愛い顔した妹は絶対に守ってやらなければと、この時は思った。 「うん、合格点かな。あたしにかかればこんなのちょろかったけどねっ」 「え・・・何言ってんのお前?」 今までの張り詰めた空気が嘘だったかの様に、俺が必死に守りたかったいつも通りの高坂桐乃がそこに居た。 「はぁ?まだ気付かないの?これだからニブチンは。それから早く離してよ暑苦しい」 「お、おう。すまん」 そういえば、ずっと抱き合って密着していたんだった。 気付かなきゃならない事は分かるのだが。どうも頭の回転が上手く回らない。 どういう事なんだ?エロゲ以外に本を読んだりしない俺にも分かるように説明してくれよ! 「本気で分かってないって顔してるね、今のあんたの顔最高にウケるwWw」 何腹抱えて笑ってんだよそれと女子中学生が草なんか生やすんじゃない!どうやったら台詞で草生やせるんだよ!? 「あんたさぁ、おかしいと思わなかったわけ?ドア開けっ放しでこんなに騒いでたはずなのに父さんが気付いて見にきたりしないのとかさ」 やっと頭が回ってきて顔が熱くなるのを感じた。えー!?今の全部演技だったっての? 俺超ー心配したのに。何コレ?ドッキリ?ドッキリなら早くプラカードもった母親でも出て来いよ! どうせ廊下で聞いてたりしたんだろ? 「うはwwwもうヤバイwww笑い死ぬwwwうぇ」 お前はまだ笑ってたのかよというか「うぇ」って何だよ。吐きたくなるほど笑いが沸いて出るんですか。 「まさか、全部演技だったのか?最初から最後まで?」 「き、決まってるじゃん!じゃなかったらキモイあんたなんかに抱き付かれて、このあたしが抵抗しないとかありえなくない?」 そう言われればそうだな、疑問に思わなければいけなかった点はいくつかある。 「トレーニングで公園を走ってたらさぁ、ハリウッドのスカウトに声かけられちゃってさー。 あたしならハリウッドスターも夢じゃないと思うんだよねー。これだけ演技力ある上に超可愛いし」 ハリウッドねぇ・・・へぇそれでこんな事して演技の特訓でもしてたのかー。 って待てよ。てー事はつまり・・・。 「親父もグルだったって事かよ!?あの野郎ゴクドーの親分みたいな顔しながら舐めた真似しやがってー」 「今頃、お父さんも腹抱えて笑ってるかもね」 死にたい、今すぐ俺が死にたい。誰か俺にロープをくれ。 あともう一つ気になる事があったんだ。 「そういや、その潰れた残骸はどうしたんだよ。いくら演技でもコレクションにそんな真似出来るのかよ」 「あー、これ?使用用、保存用、交換用の交換用のヤツ。交換と言ってもほとんどは特典がメインだから本体はどうでもいいんだよね。あ、でもあんたが無様にコケて潰したのは弁償してよね」 うわぁえげつねー。交換用じゃなかったのかよ! 「ちょ・・・おま・・・あがががが」 あまりの仕打ちに言葉が詰まって文句の言葉すら出ない。 その様子がおかしかったのか再び桐乃が爆笑しだした。 「げふ、げほ、ごほ・・・。笑いすぎて死ぬかと思った。面白かったから特別に今回はチャラにしといてあげる。感謝しなさいよね」 そう言って涙を浮かべながら笑顔であいつは言った。 今回は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」何て絶対思わないからな! ましてや抱くだの抱かないだのに未練なんかこれっぽっちも無いからな! 人生最大の汚点を残してしまった後、今度は俺が引き篭もる破目になった。 妹がレイプされたと聞いて居ても立ってもいられなくなってその当の妹にSexせがまれてそれに応じるなんて、 兄としても人間としても失格じゃないか! しかもそれが嘘で演技だった何て言われて立ち直れるわけないだろ!ホント涙が出てくるぜ・・・。 嘘でしたとか言われても「良かった病気の子供は居ないんだ」みたいに簡単に納得出来るわけがねーよ! もう妹と顔合わせた時にどういう顔していいか分からん。 それよりも親父と顔合わせられないじゃないか、この事知ったら自分の息子だろうと容赦なく半殺しにされるって絶対! そのお陰で夕飯食い損ねたしよ・・・。 本当に今日は散々な目にあったぜ・・・。 風呂に入ればすっきりするかと思ったが、やっぱり駄目だ。まったく寝付ける気がしない。 かと言って勉強や漫画を読む気分でもないし、ましてやエロゲーなんて出来るわけもねえ。 そうして俺が枕を濡らして悶えていると、深夜だというのにドアをノックをする音が聞こえた。 トントン うちの家族に俺の部屋をノックしてから入る奴なんて居ただろうか・・・。 そもそもこんな時間だしな、桐乃だったらノックとかするわけないし。 まさか、親父!?俺18歳にして親父に殺されて人生オワタ\(^o^)/してしまうのか!? 真夜中の突然の訪問者にホラー的な意味以外でガクガクブルブルしているとドア越しに声がした。 「兄貴、起きてる?」 なんだ桐乃か・・・って俺をこんな危機的状況に陥らせた本人かよ! お前のせいで俺は危うく自殺しかけたんだぞ、そんなの無視だ無視!寝たふりしてやる。 訪問者は答えを待たずに話かけてきた。 「そのさ・・・さっきのはごめん。そこまで落ち込むと思わなくてさー」 落ち込むってか人生のどん底の気分なんすけど。 「お詫びにさ、お土産用意してきたんだ。きっと兄貴も喜ぶと思うからさ機嫌直してよ」 お土産だー?そんなのに釣られるわけねえだろそんな気分じゃねぇし。 と思ったがお土産の中身を想像した瞬間腹から音がした。そういや昼から何も食べてないんだった。 せっかくだから、お土産だけ貰ってやっても良いかと思ったのでドアを開けてやる事にした。 ドアを半開きにすると桐乃が手を前に組むツンデレがデレる時のポーズをしていた。 「やっぱり起きてたんだ」 「ま、まあな。とりあえず入れよ」 とりあえずお詫びくらいは聞いてやろうと思い、ドアを開けた後ベッドに腰掛けた。 改めて明るい所で見ると桐乃は何も持ってはいなかった。 「で、お土産って何?お前手ぶらじゃん・・・ってなんだ!?そのヒラヒラして透けてる下着みたいな服は!?」 驚いた事に桐乃は普段のパジャマではなく、ネグリジェってのか?妙にエロい服を着ていた。 「え、へへぇ、可愛いでしょー。実はこれがお土産なんだー」 なんだ食べ物じゃなかったのかー・・・。 「っておい!それはお土産って言わないだろうが!第一お前が着てるじゃん!?」 「良かった、意外と元気そうじゃん」 はいはい、良かったですねー。自分でもまだツッコミする元気がある事にびっくりしたぜ。 ていうか俺の息子は元気にならなくていいから! 「あのさ・・・それどうにかなんないの?なんか色々見えてんだけど」 まるで服の役割を果たしてないシースルー生地の服は、ほど良く膨らんだ胸を惜しげもなく晒していた。 流石に、パンツは履いてるみたいだが・・・もしかしてこれがパンツじゃないから恥ずかしくないもん!ってヤツか!? 「べ、別にぃーあたしは気にしてないけどー」 「いや、俺が気にするんでそこの布団にでも包まっててくれよ。そのままじゃ話難いしよ・・・」 あいつは素直に従ってベッドの上で頭から布団を巻く様にかぶった。 まるで小森霧みたいな格好だなと思いきやとんでもない事を言い出した。 「早速始めるの?結構せっかちなんだね」 「始めるって何だよ!」 いきなりの事だったから完全に動揺していた俺はつい聞き返してしまった。 「え、昼間の続きするんじゃないの?」 「あぁ、昼間の続きかーそれならそうと言ってくれよー。兄ちゃんてっきりー・・・っておい! あれは演技じゃなかったのかよ!?」 「全部ホントの事だけどー?」 予想外の桐乃の答えに俺の頭は完全にオーバーヒートしてしまったみたいだ。再起動かけるからちょっと待ってくれよ。 って事はなんだ・・・、今まで俺が落ち込んでた原因が無くなったって事か? いや、あの時桐乃に何て答えたんだ俺は・・・確か桐乃に好きだと告白した上にセクロスするって言った様な・・・全然解決してないじゃん! 何か文句を言ってやろうと口を動かしたが理由を尋ねるのが精一杯だった。 「ホントだってお前・・・じゃあ何であの時嘘付いたんだよ」 「だってぇ、あの時のあんたはそのままあたしを押し倒しかねない感じだったしぃ」 「俺は狼か何かかよ!」 あまりの呆れた理由だったのでつい声を荒げてつっこんじまったが、良く考えたら信じてた人間に裏切られたんだ。 男性不信になってても不思議じゃない。 「それにー、ムードって大切じゃん」 そうだった忘れてたけどこいつエロゲオタクであると同時にスイーツだったんだ。 ただ、桐乃の回答に不満だった俺はあの時の言った事をすっとぼける事にした。 「そ、そうだったのかー。てっきり兄ちゃん大恥かいたと思ったけどあれ嘘だったのかー。ふぅこれで安心して寝られるぜ」 「それ、一緒に寝るって事?」 し、しまったー!恍けるつもりが地雷踏んじまったよ!?しかも何故顔赤らめてるんだよ! 失言をどう撤回しようかと考えているとあいつは釘を刺してきた。 「男に二言は無いんじゃなかったの?約束破るような事しないよね?」 き、桐乃さん目が据わってて怖いんですけど。親友に嘘つかれたあやせみたいな目で睨むなよ親父並に怖ええよ! 「それはそうなんだが、そういうの初めてだから心の準備がだな」 「え?あんたまさか童貞なの?あんなに地味子と引っ付いてたのに1回もした事なかったの!?」 「麻奈実とはそういう関係じゃねー!ていうか地味子って呼ぶんじゃねーよ!」 「へぇ、そうだったんだー。でも、散々エロゲーやったんだからやり方くらい分かるっしょ」 お前が俺に無理やりやらせたんだろうが!あれのせいで知らなくて良い変態プレイの数々を知る羽目になったよ! 「しょうがない、今回はあたしがリードしたげる。感謝しなさいよね」 俺にもう拒否権は無いんだな。これは腹括るしか無いか。 「ああ、情けない兄貴でごめんな」 「いいよ知ってたから、とりあえず全裸になってよ」 そう言ってる間に桐乃は下着みたいな服を数秒で脱ぎ終えて目の前に立っていた。 改めてみると流石モデル様というか細い体形の割りに出てるトコは出ててウエストほっそいなー。 胸はCカップくらいか?前に水着の写真を見た時より大きくなってる様な・・・。 「なに。人の体じろじろ見て。あれだけ嫌がっていても体は正直ってヤツ?」 「モデルのヌード見たら誰だって見蕩れたりするってーの!」 大体それ女が言う台詞じゃねーだろ。完全に今の発言オヤジだったぞ。 「ほら、さっさと脱ぐ、それとも脱がして欲しいの?」 そう言って俺のシャツを脱がしにかかる、なんか顔の辺りに当たってる軟らかい感触がシャツごしに伝わってくるんですけど!? 「いいから!自分で脱ぐから!」 ふぅ、危うく理性のたがが外れて野獣になってしまう所だったぜ。性欲に任せて襲ってしまったら本末転倒だからな。 服を全部脱ぐと兄妹が全裸で対面しているという親父かあやせに見つかったら俺が殺されかねない構図になっていた。 「へぇ、これがおちんちんなんだー。それが眼界サイズ?」 「女の子がおちんちんとか言ってるんじゃありません!サイズはほっとけよ!」 前に試しに計ったけど日本人の平均サイズくらいなんだけどなぁ、アメリカ人ってそんなにデカいのか? 「で、これからどうすればいいんですかね」 「うーん、チェリー卒業記念だし特別に一つだけプレイの好み聞いたげる。こんなサービス滅多にしないんだからね」 何だこの上から目線は、チェリーとか言われて腹が立ったので意地悪な事を言ってみる事にした。 「何でもいいなら、パイズリってのしてくれる?」 そう言った瞬間、微かに桐乃の表情が固まった気がした。 どうだ、流石にモデル様でも中学生の胸じゃパイズリなんか出来るわけないだろ。 桐乃の悔しそうな顔を期待していると。 「なんだそんなんで良いんだ?フェラとかアナルセックスとか言われたらどうしようかと思った」 いやいやいや、そこまでの変態プレイ求めてないから、ってパイズリも相当高い要求してるか。 「え?どうやんの・・・」 流石にその胸じゃと言いかけたが、 「それじゃ、足開いて浅く腰掛けてくれる?」 俺は半信半疑だったが、大人しく言われた通りにしてやる。 桐乃は床にぺたんと座り込んで丁度俺の一物と桐乃の胸が同じ高さになる、一応桐乃は胸を寄せてみるが。 「やっぱり無理じゃね?それじゃ擦ってるというより弾いてるだけだぞ」 「うるさいなー。こ、これは、ちょっと練習してみただけなんだからね!」 いや、ツンデレ風に言われても・・・。と思っていると桐乃は作戦変更したらしくペニスを手で掴んで乳首を擦り付けてきた。 うおっ、パイズリするって言うから何するのかと思ったけどこれ結構気持ちいいわ。 「どう?気持ちいい?」 「うっ、まあまあかな」 俺の感想が不満だったのか桐乃は更に執拗に乳首でペニスの割れ目辺りを突いてきた。 これはヤバイ・・・もう達してしまいそうだ。 「すまん!もう出る」 と言うと同時に俺のペニスからケフィアが飛び出た。 これは不可抗力だが、精液が桐乃の胸や顔に飛び散る。 「うあっ、ちょっといきなり止めてよっ!うぐっ!けほっけほっ」 精液の一部が気道口の中にでも入ってしまったのか桐乃は咳き込んだ。 「ちょっとだけ飲んじゃったじゃない」 そう言いながら、あいつは何故か苦そうな顔をしながら自分口の周りをぺろりと舐めた。 「いや舐めたりすんなよ!拭いてやるからちょっと待ってろ」 机の上に置いてあったティッシュを慌てて持ってきて桐乃の顔と体を拭ってやる。 その時胸を触ったりもしたんだが。 「あぁんっ」とか甲高い声で喘ぐもんだから俺の息子がまた臨戦態勢に戻ってしまった。 「良かった、まだ大丈夫みたいだね。あれで終わりだとか言われたらどうしてくれようかと思った」 あれで終わりだったら俺どうなってたの?SMプレイとかされてたんですかね。 「ほら早く続きしよ」 この後に及んで止めるって訳でもないが、ずっと疑念に思っている事があったから聞いてみた。 「あのさ、今更だけどお前は俺とでいいの?」 やべ・・・これ聞いちゃいけなかったのか?なんか桐乃が怒った様な悲しんでいる様な今までに見た事のない顔をしている。 そして手を顔の位置まで上げてきて、殴られるかと思って目を瞑って身構えると両手で頭をロックされて・・・、 次の瞬間、口に軟らかい感触を感じて驚いて目を開けると桐乃の顔が今までに無いほど接近していた。 って事はこの軟らかい感触は唇の感触か、予想外の出来事にキスをしているのだと理解するのに3秒ほど要した。 しかもこれ唇だけじゃなくて舌まで入れようとしてるじゃねーか! 最近の女子中学生はませてるなぁ、そういや桐乃が読モしてる雑誌でもエロ経験を中学生が語ってるページがあったな。 頭をロックされている以上、桐乃が満足するまでキスが終わらないだろうから口を開いて舌の進入を受け入れる。 舌と舌が絡み合ってジュルリと淫靡な音を奏でてお互いの唾液が混ざり合う。 桐乃は息が苦しいのかそれともキスが気持ち良過ぎたのか体重を俺に預けて膝に腰掛ける様に抱きついてくる。 やべぇ、キスだけじゃなくて押し付けられた胸の感触と俺の息子に当たってる肌の柔らかさで気が遠くなりそうだ。 流石に色々苦しくなってきたので、ゆっくりと顔を離す。 実際には3分程度だったのかも知れんが、とても長く感じられたキスが終わった。 そして相変わらず俺の膝の上に腰掛ける体勢の桐乃が赤い顔で再び口を開く。 「本当に気付いてないの?ふつー女の子が好きでもない男に夜這いかけりラブホ行ったりしないって」 って事はクリスマスのあれは誘ってたって事だったのか・・・。緊張でそれどころじゃなかったぜ。 顔が熱くなるを感じたが、桐乃にここまで言わせて黙っているわけにも行かなかった。 「俺も桐乃の事が好きだ」 「それは女として妹として?」 考えていなかった質問に動揺が走る、桐乃は妹だがエロい事をすれば当然女のしての部分も無視するわけにも行かない。 「ぃ・・・両方じゃダメか?」 「今、妹って言おうとしてた」 「すまん、いきなりだったからさ・・・」 「ダメ許さない」 そう言って桐乃は俺を押し倒す形でベッドに倒れこんだ。 「あたしを気持ちよくしてくれたら許したげてもいいよ」 「へいへい、姫様の仰せの通りに致しますよ」とりあえずくるりと横に回転して体勢を逆転させる。 この体勢ってすっげぇやらしいな、道理でロミシンが曲に集中できないわけだ。 まずは、息に合わせて上下する乳房に手を置いて柔らかさを確かめつつマウスをクリックする様に揉んでみる。 「こ、こんな感じか?」 「ん・・・いいかも、下もしていいよ」 下ってやっぱりあそこか!?まあ、興味がないわけでもないが。 なるべく見ないように、左手はそのまま右手だけ下腹部を這わせて目的の割れ目に壊れ物を扱う様に慎重に触れる。 そこに触れた瞬間、桐乃の体がビクンと跳ねた。やっぱりここは敏感なのな、なんか濡れてるのか手先にぬめりとした感触がした。 ゆっくりと割れ目をなぞり穴の位置を確認しなが恐る恐る人差し指を挿入してみる。 もう準備が出来ているのか指はつるりと第二間接の辺りまで入り込む。そこでまた桐乃の体が腰を少し浮かせるように背中を伸ばした。 「あっ・・・あふぅ・・・いきなり指入れるの反則ぅ・・・」 大分感じているのか語尾がいつもより甘ったるくなってる事に気付き、俺までドキドキしはじめた。 「それじゃそろそろ入れていいか?」 「うん・・・いいよ・・・」 それをSEXの了承と受け取り、ペニスを露に濡れたつぼみに肉棒をこすり付ける様にして狙いを定める。 「あっ・・・ひゃんっ」 ついに花弁の奥にある入り口に肉棒の先が入り込む。 「く、うあっ・・・やぁ」 既に理性の大半は失われているのでここで嫌だと言われてももう下半身は止まらないぜ。 「い、いくぞ・・・」 「ちょ、ちょっと待ってアッー!」 ずぶりと体重をかけて肉棒を奥まで差し込む。 「い・・・たぁ・・・うぅ、ぇぅ・・・」 桐乃の顔を覗き込むとその顔が苦悶に歪んで涙を流していた。予想以上の桐乃の苦しそうな表情に驚いて慌てて少し引き抜いてみると。 「なんだこりゃあ、血が付いてるんだけど・・・え、レイプされたんじゃないの・・・」 桐乃が痛そうな顔を背けながら呟いた。 「されてない・・・襲われたのは本当だけど入れられる前にあたしが暴れて野郎の玉蹴ってやったから」 「マジか!それじゃまだ処女だったんじゃねーか!」正確にはつい十数秒前までだが。 「けど乱暴されたのは本当だし、信用してた人に殴られたりして凄く怖かったんだから・・・」 桐乃が泣きながら訴える。 「わ、悪かった。変な事言っちまって」 でもこのままじゃ幾らなんでも続けられないだろう、お前すっごい痛そうな顔して涙目だしよ。 半分だけ入ったままになってる息子を引き抜こうとすると。 「いいから続けて・・・あたしは平気だから」桐乃が涙目のまま笑おうとして強がりを言った。 痛々しいのは分かっているが、その表情が何とも言えない程可愛くて愛しくて言うとおりにする。 ゆっくりとさっきの何倍も時間をかけて奥に押し込みお腹とお腹がくっつく。 やはり桐乃は顔を歪めて必死に痛みに耐えているが声だけは押し殺している。 なので下半身をなるべく動かさない様にして桐乃の背中に手を回して抱き起こすようにしてキスで口を塞ぐ。 桐乃は驚いた顔をしていたが、目を閉じて素直に口を開いた。 今度は最初のキスよりも上手くやれた気がするが短めにキスを終える。 もう桐乃顔から苦悶の表情は消えていた。 「どうだ、動かしても平気か?」 「動かないと気持ちくないんじゃないの?」 「いや、正直。キツくて今にも暴発しそうなんだ」 「この、早漏め」とそう言って桐乃は微笑んだ 桐乃は余裕が出来たのか自分から腰を動かしてくる。その動きに呼応する様にピストン運動を始める。 「あぁ・・・いぃよぉ・・・兄貴のちんぽ気持ちい~」 本当にあいつが気持ちいのかは分からないが、俺は早くも限界を感じていた。 「あぁっ、あぅ・・・あひっ・・・ひゃぁぁぁう、いぐっ」 「ダメだこのままじゃ中に出しちまいそうだ」 「い、いいよっ・・・兄貴のせーしちょーだい」 気が遠くなりそうな快感の中で俺のペニスから熱いパトスが迸っていた。 「あ・・・あぁっ・・・ひぃやぁああああああぁ、いいぃうぅ~」同時に桐乃も達した様だ。 2回目だっていうのになかなか射精は止まらず結局中だししてしまった。 それと同時に疲労と空腹で精根尽き果てた状態になって意識が遠退いた。 気付くともう朝になっていた。昨晩の事が嘘の様にちゃんとベッドに布団をかぶって寝ていた。 「ゆ、夢だったのか?」と思うと何やら腕に柔らかい感触が。 「うおっ、夢じゃねー!裸で抱きついてんじゃねーよ!」 「ぅうー、まだ早いよーあと10分寝かせてぇ・・・」 よく見ると昨日脱いだ服が床に散乱していて、夢の可能性は完全に否定されていた。 この後の対応を練ろうとしたが、無防備に眠る桐乃の寝顔を見ていたら、もうどうにでもなれという気分になった。 今なら一番最初にやったエロゲの選択肢の正解を選べる気がするぜ。 この場合は、すやすや眠る桐乃を俺は・・・『ぎゅっと優しく抱き締めてあげた。』これしか無いな。 数年ぶりもしくは初めてかもしれない、妹との心の触れ合いをもう少しだけ味わう為に抱き締めて、幸せを噛み締めた。 完
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/102.html
355 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/30(木) 17 31 02 ID FUezUmtn0 [3/3] 京介「――と言うわけで、今桐乃は台所でカレーを作っている、とコウサカは電話で黒猫に報告します」 黒猫『……大丈夫?』 京介「まあ野菜とお肉煮詰めて最後にバーモンドカレー入れるだけだからな ちびまるこちゃんからキテレツ大百科を見終わるまでには完成しているさ」 黒猫『90分もかかるってどうなの?』 京介「黒猫……カレーってほうれん草入れるか?」 黒猫『入れないわ』 京介「桐乃さーん!!」 < え? グリーンカレーってほうれん草で色付けてるんじゃないの? ボチャボチャ 京介「食材のほうれん草より、報告・連絡・相談のホウレンソウをして欲しかった……ッ!」 黒猫『大丈夫よ兄さん……カレーはどんな暗黒物質(ダークマター)でも食べられるようになる魔法の粉だから』 京介「黒猫……カレーの肉って骨付き肉だっけ?」 黒猫『カルシウムが足りていない自覚があるのでしょう、あの娘は』 京介「桐乃ォォォォォーー!!」 < え? だって骨付いているほうがお肉は美味しいって聞いたよ? ボトボト 京介「丸ごとかよ!?」 黒猫『大丈夫、お肉はお肉だから』 京介「まあそうだよな。……おい黒猫」 黒猫『何かしら?』 京介「お米洗うのにお酢って使うっけ?」 黒猫『洗剤というベタなパターンを免れただけでも良しとするべきね……』 < だって白いの無くならないし? お酢って10円玉とか綺麗にできるしさー シャリシャリ 京介「いつから日本人の主食は酸化する金属になったんだ!?」 黒猫『米汁は旨味成分が入っているのよ? 研ぎすぎてはお米のおいしさが失われるわ……』 京介「あー…黒猫」 黒猫『今度は何?』 京介「リンゴってさ、芯ごと削ってカレーに入れたりは……」 黒猫『しないわ。というよりルーを入れた後に味を整える為に入れるものよ。煮込む前に入れてどうするの?』 京介「そのリンゴにはピーターパンが入ってるんだぞぉぉぉ!!」 < すりおろしてるから大丈夫だって。ミカンだって渋や皮の方が栄養価高いっていうし ジョリジョリ 黒猫『……兄さん、私は兄さんに台所に立つことをオススメするわ』 京介「ああそうだな……桐乃に干渉、手助け、一切無用!って言われたが 腹を壊すより、アイツに殴られた方が何倍もマシだ……」 < ちょっと、何入ってきてんのよ! 男子厨房に入らずって言葉、知ってる? 京介「く、黒猫……」 黒猫『今度は何?』 京介「このルー……ハヤシライスのルーだわ」 黒猫『』 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1143.html
190 名前:桐乃くん話を書いてみた【SS】[sage] 投稿日:2011/09/23(金) 01 28 39.55 ID A2fn8LXDO 巨乳眼鏡っ娘に、「桐乃くん」話を書けばおっぱい揉ませてくれると誘惑されて、つい乗ってしまった…… 「京、なんでアンタあたしの弟として生まれてこなかったんだよ」 突然桐乃が聞いてきた 「そんなこと言われてもなあ」 「はあー、まったく京ったらダメダメ。もし弟だったらさぁ、 『お兄ちゃん、一緒に学校いこう』とか、『お兄ちゃん、疲れたー、ね、おんぶして』とか うわ、チョー可愛いんだけど。やっぱ弟サイコー!」 タコのぬいぐるみをバンバン叩きながら興奮しまくる桐乃 「…桐乃の弟として生まれてこなくて正解だった」 「つまんねーの」 「はいはい」 「…だったらさあ」 「だったら??」 「俺と京とで、男の子作っちゃわね?」 「冗談は桐乃の料理と言う名の×××だけでたくさん」 「ここで料理の話をすんな! だいたい……冗談じゃねえよ」 「冗談に決まってる!」 「俺、京のことが、好きなんだよ」 ボソっとつぶやく桐乃、確かに冗談じゃないかも。てことは、マズイ…… 「分かった分かった、じゃあこの話はいずれまた」 慌てて逃げようとしたのだったが、桐乃の強い腕で止められてしまった。 「俺は、本気で京のことが、好きなんだよ」 ヤバイ、桐乃の眼がマジすぎる 「京と一緒にいるだけで、十分幸せなんだとこれまで自分に言い聞かせ続けてきた。 でも、もうダメだよ。我慢できないんだ。京を俺のものにしたくてたまらないんだよ!」 「落ち着け、桐乃。きょうだい同士で何言ってんだか分からんぞ」 「分かってるだろ、京。嘘つくなよ!」 桐乃の鋭い突っ込みに、はっと胸を突かれる思いがした。 確かに……最近になって桐乃のことを、きょうだい以上の存在として見てしまうようになってたのは事実だ それを桐乃には見透かされてたのかもしれない 他者から見たらおかしいのかもしれないが、桐乃のことが可愛くてたまらなくなってたのは事実だが、だけど……… 「京、お前は今日から俺の嫁だからな」 「え、何、ちょ………」 桐乃に、唇を奪われてしまった それから短い時間にいろいろあった…… 襲い掛かる桐乃のリヴァイアサンに、私は、為す術がなかった ……こうして高坂京子は、桐乃の嫁になった…… ※※※ 「待ってください、『京子』って何ですか???」 「やはり異性愛と同性愛の間には越えられない厚い壁があるんですよ」 「何を言ってるんですか!桐乃くんのリヴァイアサンなら高坂先輩の壁だろうがナニだろうが突き抜けるに決まってます!!!」 せなちーはその後も説得の為にガチホモの良さを語りまくり、 俺は『お巡りさん、こっちです』と助けを呼びたくてたまらなかったが なんとかせなちーは諦めてくれて、俺は解放されたのだった …まあ、おっぱい揉めたとしても直後に浩平に○されるのがオチだろうからな… やれやれと思った俺の前に、今度は黒髪の美少女が立ちふさがった 「ちょっと、裏山まで来てもらえませんか?」 最後に一言、みんなも魔眼遣いと天使にはくれぐれも気をつけて。では、さようなら…… -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/814.html
430 名無しさん@お腹いっぱい。 2011/06/15(水) 01 43 45.66 ID THt4kK020 423 ルートB ちょっと切ないお話。 かなかなマジ男前。 そんな続きです。 【SS】恋多き乙女・桐乃【ルートB】 「桐乃ってばよぉ、今の三人の中でさぁ、ダレが一番好きなんよ?」 「はぁ!?」 「話を聞ぃてっとよぉ~、桐乃どいつもこいつも好きみてぇじゃん? ならよぉ、そん中でダレがどれだけ好きなんよ? それともぉ~三人ともアソビなワケぇ?」 やっぱりさ、ユウセンジュンイって大事だって思うわけよ。 自分の中で一番を決めておかないと、結局みんな傷つくことだってあるしさ。 加奈子、そんなの好きじゃねーし。 「え、えっと・・・・・・三人の中から選べって、そんなことできるわけないじゃん・・・・・・」 桐乃のことだからお兄さんが一番かと思ったけどよ、別にそういうわけじゃねーんだな。 「もしかしてぇミツマタってやつぅ? 加奈子ぉ桐乃の書いた小説読んだけどぉ桐乃はいろんなヤツと恋愛したいわけぇ?」 桐乃の書いた小説は読んだけどよ、あんまり加奈子の好みじゃなかったんだよね。 話の中でリノは結構いろんなヤツにカラダ許してるしさ。 リノが相手のことが大好きなのもわかるし? そういう恋愛があるのもわかるんだけどよ、 加奈子としては最初から最後まで、一人のことが大好きな話が好きなんだよね。 「あ、あれはただの創作だもん。 それにモデルだって一人のヤツだしさ」 「あ~!やっぱ一番に好きなヤツいんじゃんよぉ~。 話からするとぉ、ピアスのヤツ?」 桐乃が小説書いてたのってクリスマスくらいだったよな。 話の中にもピアス買ってくれたヤツがいたし、そいつがモデルじゃね? 「それ、私も気になるな。 桐乃、その人のことどれくらい好きなの?」 あやせが笑いながら桐乃につめよる。 「え、えっとぉ~」 あやせが怖い顔してっけどよ、そのおかげで怯えた桐乃からホンネが聞けそうじゃん。 「そ、そんなの、言えるわけないジャン・・・・・・ あたしにとってあいつがどれだけ大切かなんてわかんないし・・・・・・」 「ふ~ん。別に大切なんかじゃないって言わねぇ~んだぁ?」 桐乃の顔が赤く染まる。 ・・・・・・あれ?桐乃の今の返事、ちょっと違くね? A.『好きか』って質問に『大切』って答えたよな? ⇒B.まぁ、いいか。それよりも告白とかしねぇの? まぁ、いいか。それよりもぉ~ 「じゃあよぉ、告ったりはしねぇの~?」 加奈子ほどじゃないけどさ、桐乃って結構モテるんだよね。 告れば間違いなく落ちると思うんだけどよ。 「そ、そんなことできるワケないじゃん! だってあいつ今さ、 ・・・・・・彼女いるから」 「あ・・・・・・」 桐乃とあやせの表情が沈み込む。 ふ~ん。どいつだかわかんねーけどよ、そいつ彼女いるんだ。 聞いた感じどいつもぱっとしねーヤツみてーだけどさ、桐乃とあやせが入れ込んでるみてーだしよ、 目立たないだけで結構すごいやつだと思うんだよね。 もしかしたら結構もててたのかもしんねーな。 桐乃もあやせもしょげてしまい、誰も喋ろうとしない。 特に、桐乃は今にも泣きそうだった。 なんだよ、シケたツラしやがってよ。 加奈子にそんな顔みせんなっつーの。 「・・・・・・じゃあよ、桐乃はあきらめんのかよ」 桐乃の肩がピクリと揺れる。 「しかたないじゃん。絶対に無理なんだし・・・・・・」 桐乃と会ってから大分経つけどよ、桐乃があきらめる姿ははじめて見る気がする。 確かに桐乃はスゲーやつだけどよ、できねーこともあるんだよな。 まぁ加奈子も桐乃もただの中学生だし?あきらめなきゃなんねーこともいっぱいあるんだろうけどヨ。 それでも加奈子はさ、桐乃のそんな姿、見たくないんだよね。 「・・・・・・加奈子はさぁ、ベタな恋愛物が好きなんだ」 桐乃が顔を上げて加奈子を見る。 「いるわけないような最高なカップルがいてさ、ありえない展開が起こんの。 男も女ももすっごい良いヤツで、お互い超好き合ってて、それで最後までずっと一緒なの。 最後は二人が結ばれてさ、最っ高に幸せになんの」 桐乃はすっげぇいいヤツで、たぶん桐乃が好きなヤツもすっげぇいいヤツなんだよね。 でもさ、やっぱり恋にショウガイは付き物なわけよ。 「そんなの作り物の嘘っぱちだし、ゲンジツだと無理ってわかってるけどさ。 でもさ、それでもそんな恋愛がしたいってんならさぁ」 加奈子たちも、たぶんそいつもガキだからさ、何でもうまくいくってハズないんだよね。 そんなことは知ってるよ。 たとえば、もし桐乃が一番好きなヤツが桐乃のお兄さんだとしたらよ、ゼッテー叶うハズないじゃん? けど、やっぱり加奈子たちガキだからさ、納得できないわけよ。 それならさ、 「全力でぶつかっていくしかねーじゃん」 それしか、ないんだよ。 「そりゃドラマや映画みたいにはいかねーけどよ、でもあきらめられねーならそーするしかないっしょ?」 そんで加奈子はさ、桐乃にはずっと前を見ていて欲しいんだよね。 だって桐乃は、加奈子の『大切なダチ』だからさ。 「でもさ、全力でやっても、どれだけ自分を追い込んでも、できないこともさ、あるんだよ」 桐乃はアメリカまで留学に行って、来年まで帰ってこないハズだった。 詳しい話は聞かなかったけどよ、桐乃を見てるとさ、ダメだったってのがわかっちまうんだよね。 見せようとしねーけど、桐乃が落ち込んでたことが分かるからさ、連絡してこなかったことはあんま触れてやんなかったんだよな。 そんで、もう会えねーんじゃねーかって思ってた桐乃をよ、こっちに引っ張ってきたヤツって、 「けどよ、よく知らねーけどさ、桐乃のお兄さんはそんなのにも立ち向かっていったんだろ?」 桐乃ってばよ、ガンコだからさ、加奈子とかあやせじゃ絶対に連れ戻せなかったんだよね。 桐乃のお兄さんもさ、桐乃にとって特別だってだけじゃ絶対に無理だったと思うわけよ。 それでも桐乃を説得できたってのは、 「あたしも桐乃のお兄さんみたいにばかだからわかんだけどさ、たぶん桐乃のお兄さんはさぁ、桐乃のためにがんばったんじゃないんだよね。 なんていうかさ、自分のため?そんな気がすんだよな」 帰ってきた桐乃は落ち込んでたけどさ、なんか吹っ切れてた。 未練がないわけはずないんだけどよ、それ以上の何かがあったんじゃねーの? 「桐乃が落ち込んでんのがイヤでさ、桐乃のことを考えずにガムシャラにやったんじゃねーの? じゃなきゃ誰かのためにそこまでやれねーって」 桐乃のお兄さんてさ、桐乃のことがすっげー大事なんだよね。 加奈子ほとんど聞き流してるけどよ、桐乃の顔を見れば大事にされてるのまるわかりだっつーの。 だから自分のこと以上に頑張れるんだよ。 なぁ桐乃、ちゃんとわかってやってんのかヨ? 「結局さ、ゼッタイに譲れないならさぁ、相手の気持ちを無視してでもホンネをぶつけるしかねーじゃん。 桐乃のお兄さんみたいにさ、全力で真っ直ぐ立ち向かっていって、ショージキなキモチを伝えて、自分の望みを押し通すの。 桐乃はそうやって助けられてきたんじゃねーの?」 自分の気持ちに正直に行動できるって、桐乃のお兄さん結構スゴくね? ほとんど話してねーからわかんねーけどさぁ、加奈子と相性良さそうだよね。 桐乃、いいお兄さんがいてうらやましいなぁ。 「―うん、そうだね。 でもあたし、どうやればいいかわかんないしさ」 「桐乃はずっとそばでお兄さんを見てきたんだろ? ならよぉ、お兄さんならこうするんじゃないかって考えて動けばいーんじゃね?」 「兄貴みたいに?」 桐乃が顔をあげる。 「それでもダメならよー、それこそお兄さんに頼ってもいいしさ? 言ってくれればよーあやせだって力になるだろうし? なんならさ、加奈子も助けてやっからヨ」 「加奈子・・・・・・」 桐乃が真っ直ぐこちらを見つめる。 「まっ、そういうことだからヨ」 そんな見つめてくんなよ、恥ずかしい。 「・・・・・・ありがとうね、加奈子」 加奈子も見とれるような笑顔で桐乃が笑う。 やっぱ、桐乃には笑ってんのが一番だよな。 「うん、決めた」 しばらくして加奈子が追加注文したバナナパフェが届くころ、桐乃はそう言った。 「告白はしない」 「・・・・・・いいのかヨ?」 「うん。あいつの彼女はさ、あいつにはもったいないくらいいい子だし、あいつもその子のこと、その、好き、みたいだからさ、 無理やり別れさせることなんてできないし」 「まぁいいけどヨ」 結局あきらめんのかよ。桐乃らしくねーな。 隣であやせもしょげてるぜ? 「でもね」 桐乃はにぃっと笑う。 「絶対にあきらめない。 これからもアピールしてくし、もしあいつが悲しそうにしたら絶対に別れさせる」 桐乃は吹っ切れたような顔で、少し楽しそうに言った。 そうそう。 これが、加奈子の知っている高坂桐乃なんだよね。 「ひひ、だってよぉ、あやせぇ。 うかうかしてるとぉ~取られちまうぜぇ?」 「私は別にお兄さんのことなんかどうとも思ってないから!」 あやせは顔を赤くして手をぶんぶんと振る。 「ふ~ん。あやせの本命はぁ、桐乃のお兄さんなんだぁ」 ひひ、いい話聞いちまったぁっと。 「加・奈・子?」 「なによ」 「あとで、少しお話しようか」 あやせが笑顔で言う。 「ひぃ!」 マジ怖ぇんだけど! あやせさん、それぜってぇお話で終わらないよなぁ! 「っと言いたいとこだけど、今日は許してあげるね」 え?許してくれるワケ? 加奈子、初めてこのデカブスが天使に見えたんですけど! 「でもその代わり、加奈子の好きな人教えてくれないかな?」 あやせがにこりと笑う。 「あ~あたしも知りた~い! 加奈子、時々ケータイをじっと見てるときあるよね。 あれ誰の写メ見てんの~?」 げぇっ!桐乃も食いついてきやがった。 ってか、気づいてたのかよ。 まぁ別に好きなわけじゃねぇし?言ってもかまわないんだよね。 それに、あやせには言いたいことがあったしよ。 「いいけどよぉ、その代わりぃ、加奈子のお願い一つ聞いてくれないかなぁ?」 「う~ん。変なお願いじゃなければいいよ?」 さぁて、加奈子も頑張ろうかなぁ。 「じゃあよぉ、もう一度糞マネに会わせてくんねぇ?」 -GOOD END- -------------